目立たないお仕事
Posted on | 2009年 5月 31日 | Permalink
(1)華やかさや、けばけばしさのない・こと(さま)。
(2)態度や行動が控え目で、人の目をひこうとしない・こと(さま)。
(3)土壌のよしあし。
私の仕事はウェブ制作です。ウェブデザイナーというからには、いわゆる見た目部分を構築する作業のイメージが圧倒的に強いかも知れません。でも本当は意外と地味な作業の方が大きなウエイトを占めていたりしますよ。
確かにビジュアルデザインは重要な作業工程のひとつです。でもビジュアルデザインだけではウェブサイト(ウェブページ)としての機能は果たせません。画像として制作したデザインを、コーディングという工程を経て(X)HTML(+CSS)に落とし込む作業が必要になります。地味な作業ですが、ここがウェブデザイナーやコーダーの腕の見せ所。
私の仕事の中には、デザインから一貫して請ける仕事もあれば、デザインを提供してもらいそれをHTMLにコーディングするだけという仕事もあります。
コーディングだけのお仕事になるとデザイン部分ほど派手な作業ではありませんので、制作者の表現としてはなかなか表にあらわれないものです。例えば他人にこのサイトのコーディングは私が携わったのだと言っても、所詮ぱっと見の見た目は他の人の作品。へえ、で終わっちゃいそう。
でもね、こういう裏方の地味な仕事でも美学があるんです。デザインをひとつも崩さずすべてのブラウザで再現してやろうとか、なるべくきれいなソースでコーディングしてやろうとか。もうかなり職人に近い気持ちでやってます。
地味なコーディングだけの仕事は、立場でいうなら建設工事現場の作業員さんの仕事のような感じかも知れません。その建造物の建築デザインは著名な建築家やデザイナーさんであるかもしれないけれど、実際カタチあるものとして作っているのは現場の人。その人たちの仕事がなければ最終的にきちんと機能する実体とはなりません。建築家やデザイナーさんは顕著に讃えられるけど、現場の人々はそこまでスポットライトを浴びることはない。でもいなければものは完成しない。
コーディングだけの仕事をする時はこんなことを考えながら作業したりすることがあります。自分がやらなければこのデザインはインターネット上できれいに動かないんだぜ、とか考えながら(笑)。生意気ながらそんな誇りはありますね。とはいいつつも、まだまだ修業中の身。今後もデザインに、コーディングに、腕を磨き続けたいと思います。
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