ナガオカケンメイのデザイン
Posted on | 2008年 6月 16日 | Permalink
デザインプロデューサー(design producer)とは、デザインにつき、総括、監督、総合的設計、プロデュース等をする者のこと。デザイナーである場合もあるが、そうである必要性はなく、デザイナー以外の美術家、研究者(学者など)、広告代理店の社員等でも構わない。言葉としては、あらゆる分野のデザインについて用いることが可能であるが、実際には、視覚的な面について使われることが多く、したがって、アートディレクターまたはグラフィックデザイナーとの境界があいまいであることも多い。ただ、上述の通り、デザイナーでない者(例えば美術家)が、デザインを行う場合に用いられることもあることから、越境的な仕事を担当することもある。また、他の分野での用いられ方から、「プロデューサー」という言葉が地位の高さをイメージさせることもあり、アートディレクターなどとの「格の違い」(アートディレクションよりも、さらに総合的な範囲を担当すること)を示すために用いられている可能性もある。
ナガオカケンメイさんが、ゆうべの情熱大陸に登場しました。彼はデザイナーです。ですが、彼はなんとデザインをしないデザイナーなのです。自分で作らず、創る人なのです。どういうことかって言うと、すでにある素晴らしいものに、ふたたび日の目を見せてやるっていう活動をしている…と言えばいいのかな。
以前もちらりとご紹介しましたが、ロングライフデザインを提唱しているD&DEPARTMENTというセレクト雑貨ショップを手がけているナガオカさん。彼に言わせると、日本は狂っていると…。次から次へとモノを買いあさり、要らなくなればすぐに捨ててしまう。言われて気付くのですが、まあ確かにこんな状態が良いと言えるはずありません。
また、ナガオカさん曰く、昨今のデザイナーの「こんなのつくっちゃいました」的なデザインには抵抗があるそうです。こってこてのデザインは最初は食いつかれるけど、結局は飽きられてすぐに使われなくなり、最終的に今の日本の様な大量消費の習慣に結びつくのかもしれませんね。
ナガオカさんが声を大にして言っているのは、ロングライフデザイン。息の長い商品は人が長く使うそれなりの理由があり、そういうものこそ理想的なデザインであると考えているのです。ですのでD&DEPARTMENTでも古き良き時代から使われ続けている商品や、復刻商品などが取り揃えられています。この考え方ってじつにやさしさに満ちているなあと思って共感してしまうのです。今の日本、いや世界に必要な考え方なのかもしれません。
じつは私、このプロジェクトが始まったくらいからこのお店のファンでした。何回かネットショップで買い物もしたことがあります。そのたびに入っているスタッフ直筆のメッセージ。ナガオカケンメイという人、そのプロジェクトを支える人々と、その活動自体が持つやさしさとあたたかさを感じずにはいられませんでした。
私もウェブデザイナーのはしくれとして、長く愛されるような、やさしいデザインをこころがけていけたらと思います。
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コメント
4 コメント - “ナガオカケンメイのデザイン”
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2008年 6月 16日 @ 18:53
同じく見ました。
「ものを捨てる事を前提としたリサイクルはどうなのと?」
という言葉が印象的でした。
ものを長く使ってもらう、その為の「デザイン」って
素晴らしいですね。
2008年 6月 16日 @ 19:55
>O’Shoさん
大量消費の習慣ってやはりどこか病的だと感じます。
一つ一つのものを長く使ってやる。
そこにモノに対する、デザインに対する愛を感じますね。
私もなるべくロングライフデザインなものを使いたいです。
2008年 6月 23日 @ 16:33
ロングライフデザインですか。
そこにスポットが当たるのも、日々目にする様々なデザイン達の刺激にお腹が一杯になったからなのかな?(…違うか^^;)
基本は白と黒と三原色なのかな?
自分の色におけるセンスの無さに泣けてきそうですねTT
どれ、ナガオカさんのHPでも覗いてみるか☆
2008年 6月 23日 @ 16:39
>N@LIさん
たぶんそういうのもあるんでしょう。
奇抜なデザインを悪いとは言わないけど、
やっぱりそういうのって飽きられるのも早いんでしょう。
ていうことは、大量消費の原因のひとつであるとも言える。
ロングライフデザインってのは地球に優しいデザインなのかもしれない。