きまぐれ事典

ウェブデザイナーがあれこれきまぐれにつづる日々のくらしの百科事典。

映画「ヒューゴの不思議な発明」を観たよ

Posted on | 2012年 4月 30日 | Permalink

ヒューゴの不思議な発明

ちょっと前になりますが映画「ヒューゴの不思議な発明」を観てたので簡単に感想を(いつもブログにするの遅くなってしまう・・・)。多少ネタバレありかもなので注意。

ストーリーは1930年代のパリを舞台に、主人公の少年ヒューゴが父の遺した不思議な機会人形に隠されたメッセージを探っていく…という流れです。ヒューゴは父からのメッセージが込められていると信じ機械仕掛けの人形を自分で修理していくんですが、実際に出力されたメッセージはまたまた謎。そこから意外な真実へとつながっていくのです。

冬のパリが舞台になっていて色味的には少々寒々しい風景が多いんですが、当時の駅構内のにぎわう様子や、時計台から見えるパリの街灯りなどとても情緒あってなんだかあたたかい雰囲気を僕は感じました。タイトルとか映像からファンタジーっぽい印象も受けるけど、じつは全然ファンタジーではない気がします。あと、ヒューゴは男の僕から見てもかなり美少年だと思う(笑)

ストーリーは最終的には「映画」について語られていきます。え、なぜ…。伝えられようとしていたのは父からのメッセージではなかったのか?となるのですが、実際は違ったんですね…。でも「映画」はヒューゴと父との思い出の象徴でもあるので無関係ではないのか。。それにしても、ストーリーが展開していくうちに、あれだけ期待していた父の想いというものが多少うやむやにされた感がありちょっとモヤモヤするところではあります。

初期の映画制作現場の様子が垣間見れたりするシーンがあるのですが、何気にそういう部分が面白かったりします。現代の映画制作とは程遠い原始的な手法ばかりですが、それでも工夫を凝らし情熱を持って制作に取り組まれている様子が見て取れました。

世の中の流れに翻弄されいじけてしまっていた年老いた元映画監督がまたあたたかい心を取り戻していったりと、要は「映画」を賛美する映画と言えるかもしれません。そういう意味では、語り口が違うものの、往年の名作「ニュー・シネマ・パラダイス」に通じるところがあるなぁなどと見終わって感じました。あの映画、最近見てないけど大好きな映画です。「ヒューゴの不思議な発明」もそんなじんわりと心があたたかくなるような映画です。

『ヒューゴの不思議な発明』公式サイト

映画「ドラゴン・タトゥーの女」観たよ

Posted on | 2012年 3月 30日 | Permalink

ドラゴン・タトゥーの女

そう言えばちょっと前に映画「ドラゴン・タトゥーの女」を観に行ってました。忙しくてブログに上げるの忘れてた。

ドラゴン・タトゥーの女、おもしろかったです。カッコよかった!何がカッコいいって、ドラゴン・タトゥーの女ことヒロインのリスベット。最初はダークなイメージで、とても無愛想な感じがそれほど印象良くなかったのですが、ストーリーが進んでいくうちにだんだん愛着がわいてくる感じでした。人間不信に陥って心を閉ざしていたリスベットが、事件を通してゆっくりではあるけれど、徐々にいきいきとした表情を取り戻していきます。というか、元々スパイというか探偵というかハッカー的な仕事してたので、行動的で頭脳的で、淡々と任務を遂行する様もカッコいいのですよ。

ストーリーでは、リスベットはミカエルという男とともに過去の事件の謎を追っていきます。ほどよく頭を使うくらいの推理力を要求されますね。事件の謎を読み解いていくという視点で観ても十分楽しめます。結構ドキドキするシーンもあります。ちなみに、ミカエル役のダニエル・クレイグもちょっと枯れた渋い感じがカッコいいです。

あと、スウェーデンが舞台になっており、全編通して北欧テイストな風景、建物、インテリアなどなど映像に出てきたのが自分的に好みだったりして。

ネタバレしない程度にしときたいと思いますが、最後の最後、ハッピーエンドで終わらない所はまあこの映画らしい結末なのかなと。

金星・月・木星のランデブー

Posted on | 2012年 3月 27日 | Permalink

金星・月・木星のランデブー

26日の日没後、西の空でちょっとした天体ショーが見られました。すでに接近していた金星と木星の間に、ちょうど挟まれるように三日月が位置して見えました。明るい星が集まってる感じがとても華やかでユニークでおもしろく感じます。

こういう惑星同士とか、惑星と月だとかの接近は、わりとちょこちょこある気がします。最近ではTwitterなんかでも話題になって一時的に盛り上がったりしていて、永遠の天文少年としてはうれしい限りですよ。笑

今年は5月に金環日食があるのでこっちの方も徐々に盛り上がってきている気がします。ここらもバッチリ見られるエリアなので、金環食のエリアから少しだけズレてますが、大部分欠けます。あとは晴れてくれることだけを祈って楽しみに待ちたいところですね。

2012年5月21日 金環日食

B005KPKPGO
Kenko KSG-04 太陽観測 紙製サングラス日食グラス

デザイナー梅原真の信念

Posted on | 2012年 2月 24日 | Permalink

先日放送されたNHK総合「プロフェッショナル 仕事の流儀」梅原真さんの回を見ました。僕もデザインを仕事にするものの端くれですが、とても心を打たれるものがありました。

梅原氏は、今では衰退しつつある地方の第一次産業に焦点を合わせ、ヒット商品を世に送り続けています。大金を積まれるから仕事を引き受けるのではなく、梅原氏は、依頼人の本気度を見て仕事を引き受けるとのこと。志を持って本気で取り組むものにデザインの力を貸し、生産者と消費者がつながるパイプを作る。そんな主義を通す梅原氏ですが、彼もまたひとつの志を胸に宿しているのですね。だからこその、この流儀になるというか。

その志とは…、梅原氏がなぜ地方の農林水産業に関する仕事ばかりするのかというと、その根底には「日本の風景を残したい」という思いがあるからだというのです。第一次産業を盛り上げて地方を活性化しようというのはよく聞くのだけれど、梅原さんの言葉はもっとストレートに心を打ってくる感じ。ぐっと来た。番組中では涙を流しながら語っておられるシーンがあり、すごく熱いものが伝わってきました。

確かに産業って風景と密接に関わっていて、その形態や盛衰で変化してしまうものだと思う。僕、学生時代にじつは地理学というのを専攻していたのでよくわかるつもりです。産業を守ることは風景を守ることになるでしょう。それに、景観的なこと以外に、「人」の風景っていうのもあるんだろうなあと思う。そういう意味では、梅原氏はコミュニケーションも含めてうまくデザインする印象もあります。

昨今のデザインというのは、やたら小手先の技術を使って奇をてらうものがあったり、へんに新しい潮流を無理矢理作り出そうとするものであったり、そういうものがまったくダメということではないんだけど、何か不自然さはあると感じます。梅原さんの活動はなんというかすっと腑に落ちるというか、良いものは良いし、良い風景を守りたい、みたいな、なにかとてもシンプル。分解しようのないシンプルな考え方。この考え方ってデザインの未来のカタチなのか、はたまた原点なのか。梅原氏も迷いの時期を経てここへたどり着いたといいます。

梅原真氏は素晴らしいデザイナーです。もう少し彼の仕事を研究してみたいなと思っているところです。

4904702123
ニッポンの風景をつくりなおせ?一次産業×デザイン=風景

ふゆのかいどう展を見てきたよ

Posted on | 2012年 2月 13日 | Permalink

ふゆのかいどう展

友達夫妻がとあるグループ展に参加するとのことで「ふゆのかいどう展」というのを見に行ってきました。友達夫妻はどちらもイラストを描く人なので、自分たちの描いたイラストを展示販売してました。他に4人ほどそれぞれのアート作品で出展しておられましたね。

場所は平田の木綿街道沿い。古い民家を展示場として利用されていましたが、グループ展メンバーの一人の方の元々のお家だそうです。吾郷屋さんという所です。たぶんイベントの時だけ開いてるのかな。

玄関入ってすぐの所に友達のイラスト作品、玄関から上がった部屋に友人の奥さんのイラスト作品や他の方のアート作品が展示されてました。友人夫妻のイラストももちろん楽しみに見に来たんですが、今回はグループ展ということで他の方の作品もかなり気になりましたね。染織をされる方、あと、製本の技術を持ってらっしゃってアーティスティックなノートを作られる方、それから、おもしろい陶器を焼かれてる方、それから、奥の方では何やらカフェを出しておられる方もいらっしゃいましたよ。

展示の様子
展示の様子はこんなかんじ。ほんの一部ですが。

友達夫妻のポストカード
購入した友達夫妻のポストカードです。手前のが友達(アオキイチロー)の作品で、奥の作品が奥さん(豆ひよこ)の。さすがのイラストレーターさん。あ、友達は最近は動物モチーフにした抽象画っぽい作品を作っているようです。このイラストはちょっと例外的な作品になるのかな。

陶器の街並み
これすごくおもしろかったです。全部陶器の小さな家。たくさん並べられて小さな街並みになっていました。松江のこうや電気窯さんの作品です。壁土が剥がれたみたいにしてあったり、ネズミの穴が開いてたり、芸の細かさに感動。

迂闊にも写真撮り忘れてたんだけど、吾郷屋さんのノートと切り絵の作品もとても繊細で素晴らしかったです。とても細やかな仕事でした。吾郷屋さんとこうや電気窯さんには作品の解説していただいたりして、アーティストならではの独特の世界観とか、細部に宿ってるストーリーなんかを垣間見れたりしてなんだかとても刺激になりました。

ひと通り展示を見終わって、せっかくなので木綿街道をそぞろ歩くなど。

酒持田本店
木綿街道、酒持田本店。茶色くなった杉玉。

懐かしい郵便ポスト
懐かしい郵便ポスト。ちゃんと収集に来てるみたいですよ。

来間屋生姜糖付近
木綿街道、来間屋生姜糖の前あたり。子供たちが遊んでる風景はまるで昭和。なんか、いいですねえ。

書いてる人

taca

taca。1978年生まれのB型。ウェブ制作のお仕事をしています。MacユーザーでiPhoneユーザー。写真を撮るのが好き。BBQをこよなく愛しますが、やむを得ない場合はホットプレートでの焼肉でも可。[profile...]

Instagram

リンク

PAGE TOP